地域ぐるみという言葉に込めた「しゅふコミ」の思い
「しゅふコミ」は地域ぐるみ子育て研究所というサブタイトルをつけてみました。
私たちがやりたいことが、より表現できるのではないかと思ったからです。
なぜ、私たちは「地域」を大切に考えるのか、書いてみます。
きっかけは東日本大震災
私は東日本大震災が起きた当時、東京渋谷12階にある美容サロンで店長をしていました。その日もいつもと変わらず、スタッフと共に施術をしていました。
東京のサロンも震度5だったでしょうか、いきなり立ってられないくらいの揺れ、カルテは床にバラバラ、お客さんも悲鳴を上げました。
私も焦っていましたが、店長として冷静に対応していました。
しかし、スマホから流れたニュースには、福島で震度7!!津波が!!と衝撃的な映像でした。
当時私は結婚をしていましたが、私は東京、主人は福島県郡山と別々に暮らしていました。
私の実家も福島県。私以外の家族はみんな福島県にいるような状態でした。
新幹線で90分程度、すぐだし近い、それほど距離を感じてはいませんでした。
休みの前日に終電で郡山へ行き、仕事の朝、新幹線に乗って出勤。
そんなことをしていました。
そんな生活の中での東日本大震災でした。
新幹線も止まり、高速、国道も通行禁止、福島県に行くことができなくなりました。
更に、原発が爆発。
避難した方がいいか、どうしようか、、そんな不安な母からのTELに返事をするしかない自分がいました。
それまでは東京で働くことが自分の中でステータスでした。東京でバリバリ働いている自分かっこいい!
そんな若さ故の調子に乗った考えは、震災で180度ひっくりかえりました。
何かあった時、遠くにいたら手を差し伸べることはできない。。
そう強く思いました。
その後、妊娠がわかります。
まだまだ東京でやりたいこと夢もありました、、自分のキャリアだって。
しかし、妊娠がわかったことで、「家族は一緒に住んだ方がいいよ」お腹の赤ちゃんがそう言ってくれていつような気がして、決心、震災の年2011年10月、郡山市へ帰ってきました。
子育てにおいての地域
初めての育児、初めての土地、放射能への不安、運転もできない、とにかく孤独な育児でした。
子供も大きくなっていき、行動範囲が広がっていきました。
歩いて行ける子育てサークルに参加し、同じ地域で子育てするママと出会い、みんなで子育てをするようになりました。
同じ地域で育児する仲間がいると思うと、なんだか安心しました。
自分に余裕ができると子供もかわいく思え、大変とばかり思っていた育児を楽しめるようになりました。
子供が幼稚園に上がる前は、そこまで感じていませんでしたが、だんだん大きくなっていくと、地域の情報が大切ということがわかりました。
しかし、インターネットで検索してもSNSでもなかなか本当の地域の情報というのはわからない。ということもわかりました。
子供が小学生にあがる時、さらにその重要性に気づきます。
通う学校の情報はインターネット上にはなく、同じ小学校に通っているママさんとつながる機会もない。
小学生になると、集団登校や帰りも自分たちで帰ってきます。
より地域の大人たちとの連携が重要だと感じました。
小さいうちは、自分がずーと抱っこして子供を守ることができます。
しかし、大きくなれば、そうはいきません。
親のできることには限界があり、沢山の大人の目で見守っていく必要があります。
子育てにおいての地域の大切さは書ききれないほど感じます。
子育てバイブルを作る上で感じた地域
しゅふコミでは「こおりやま子育てバイブル」を作成しました。
まさに地域で子育てするにはどうしたらいいのか、考えに考え作った冊子です。
冊子を作るにあたって意識したのは、この地域にあるママに必要な情報を掲載すること。
行政、民間に関わらず、必要な情報は何かという視点で作っていきました。
子育てに関しての情報も、行政は行政サービスのみ、民間はそれぞれのサービスのみの情報として発信することが多く、様々な情報から自分に必要な情報を探し出すだけで疲れてしまいます。
更に、ネットには東京を中心とした情報が多く、広告費を使える大手の情報しか入ってきません。
メルカリを使って、隣の人にリサイクル品を宅急便を使い発送する。なんてことが起きるのが今です。
なんか、変だな。。と思いませんか?
全世界に発信できるけど、半径3mの情報が手に入りにくい。
だからこそ、こおりやま子育てバイブルは地域にこだわりました。
他の問題においての地域
過疎化等の地域問題、子育て、介護、障害、貧困などの福祉の問題、教育問題、食の問題、環境問題。
社会問題と検索したら沢山でてきましたが、みんなが半径3mの小さな問題に目を向けたら、社会全体が変わっていく気がしませんか?
現在、問題だと思うこと
私は、隣の人が困っているから、どうにかしようと行動する。
顔が見えているので、その悩みを理解することができる。
しかし、多くの場合、顔が見えていない問題を解決しようとしているように思えてならないのです。
今困っているのに、30年後の話しをされているような気分になることが多い。
難しい言葉で概論を言われても、、
子育てにおいても、よくありますよね。
今、寝れなくて辛くて困っている人を前に、女性活躍の話しされても、、なんだかピンとこない。
地域を大切にすることは、実際にここにある問題に目を向けることだと思っています。
ニーズを知ることがマーケティングの基本と習いました。
子育て中のママ達のニーズが届いてないと感じることが多いです。
半径3mの幸せ。しゅふコミはこれを大切にしながら活動していきます。